コンクリートテスターへのよくある質問「基本原理」編
CTSシリーズの基本原理について回答します
ITS-Squareでは、コンクリートテスター・ボルトテスターの使い方をわかりやすく紹介する動画を公開しています。
動画を見る時間がない方や、画像と文章で確認したい方は、こちらのページでご確認ください。動画ではわかりにくい部分の解説や、補足情報も紹介します。
今回はコンクリートテスター(CTS-02、CTS-03のシリーズ)の基本原理について解説します。
動画内では機器の説明に重点を置き「映像を通したわかりやすさ」を優先した撮影・編集を行っています。実際の現場作業と手順等に違いがある場合もありますがご了承ください。
はじめに
ITS Square よくわかる! 非破壊検査ソリューション
コンクリートテスター(CTSシリーズ)に関するよくある質問にお答えします
コンクリートテスターの基本原理を教えてください。
コンクリートテスターの加速度センサーについて
CTSシリーズの原理の特徴は、ハンマーに埋め込まれた加速度センサーです。
この加速度センサーにより取得される打撃力波形に、すべての指標値の基となるデータが存在しています。
ご覧のように打撃力波形は縦軸が加速度、横軸が時間という構成で導き出されます。
コンクリートは弾性体ですから、ハンマーで打撃すると打撃した表面は凹んで戻るという動きをします。
そのバネと同じ動きをイメージしてこの波形を見ますと大きく3つの特徴が見えます。
- 加速度センサーはプラスチックキャップが付いている側の内部に入っています
- 故障の原因となるため、プラスチックの側で打撃しないよう、注意しましょう
打撃力波形の3つの特徴
まず、ハンマーがコンクリートを押している前半部分と
その押され(た力)が最大まで到達したピーク、
そして、ピークを境にコンクリートがハンマーを押し戻す後半部分のデータに分かれることがわかります。
指標値その1:STR(強度指標値)
強度指標値STRは塑性変形のデータが含まれる前半部分のデータではなく、
弾性特性のみが反映された後半部分のデータを採用することにより表面の状況に影響されない強度を求めることができます。
これがCTS-02V4の特許であり、最大の特徴です。
指標値その2:INDEXR(劣化指標値)
劣化の指標値INDEXは取得した打撃力波形から簡単に導き出すことができます。
打撃力波形の特徴である前半後半のデータは、ピークを境にした時間の差ということになります。
時間の差は置き換えるとコンクリート表面近傍の、表面と内部の硬さの違いということになりますので、前半後半の比を指標値とすると、どちらが硬くてどちらがやわらかいかが分かります。
波形の違いで見ると、前半が長ければ表面劣化、後半が長ければ内部劣化ということになります。
しかし正常な基準が無ければ判断できませんので、このように基準値を設定しております。
指標値その3:STAT(剥離指標値)
最後に剥離の指標値STAT(ステータス)ですが、これは打撃力波形に現れるある特徴を指標化しております。
通常、一回の打撃によって形成される打撃力波形のピークは、正常な場合、1つしか波形上には存在しません。
しかし骨材がコンクリートと一体化していない場合や、内部に浮きがある場合などは、通常1つしかないローカルピークが複数出来上がることになります。
したがってピークが前半後半それぞれに何個現れたのかを指標値とすることで、表面や内部に剥離や浮きがある可能性を指標化しております。
サポートはオンラインでも行っています
ITS札幌では各種テスターのオンラインデモを随時行っています
まとめ
このようにコンクリートテスター(CTSシリーズ) では、加速度センサーによる独自の技術で強度・劣化・剥離について簡単に調べることができます。
基本原理についてはお分かりいただけたかと思いますが、気になる点・詳しく知りたい点があれば、オンラインによるデモ・個別のご説明も承ります。
上記オンラインデモ受付から、まずは空き状況をご確認ください。
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